カテゴリー「音楽」の27件の記事

2012年11月17日 (土)

Charles Mingus - Mingus at Antibes (1960年)

チャールズ・ミンガス ミンガス・アット・アンティーブス

Charles Mingus (チャールズ・ミンガス)
Mingus at Antibes (ミンガス・アット・アンティーブス)1960年

1960年、アンティーブ国際ジャズフェスティバルでのライヴ。「直立猿人」「道化師」などの作品の1曲目のような激しいインプロヴィゼーションの曲が多く、非常に白熱とした演奏のライヴです。ミンガスは曲によってピアノも若干弾いてます。

1曲目は「ブルース&ルーツ」からの曲で、スタジオ以上のテンションで圧倒されます。2曲目は1曲目同様にこれまた激しいインプロヴィゼーションがすごい。4曲目はバド・パウエルが参加してるが、残念だが存在感は薄い。好調なときだったらもっと白熱していたかもしれない。後半もこれでもかと言わんばかりの熱い演奏が繰り広げられ、全編興奮しっぱなしになるでしょう。

この作品は「直立猿人」から始まったミンガス・ワールドの集大成的なライヴだと思います。ミンガスのライヴはいくつかありますが、これがベストでしょう。

■メンバー
チャールズ・ミンガス (b)
テッド・カーソン (tp)
エリック・ドルフィー (as)
ブッカー・アーヴィン (ts)
ダニー・リッチモンド (ds)
バド・パウエル (p)※4曲目

■曲リスト
1. Wednesday Night Prayer Meeting
2. Prayer For Passive Resistance
3. What Love?
4. I'll Remember April
5. Folk Forms I
6. Better Git Hit In Your Soul

2012年11月16日 (金)

Chick Corea - Three Quartets (1981年)

チック・コリア Three Quartets

Chick Corea (チック・コリア)
Three Quartets (スリー・クァルテッツ) 1981年

チック・コリアのアコースティック作品は探せばいろんな名作が出てきますが、この作品は上位に位置するひとつだと思います。メンバーは1970年代を駆け抜けた凄腕の方々で驚きました。チック以外は既にステップスというグループで顔を合わせてます。一人一人が呼吸を合わせつつ強い個性をぶつけ合っている感じで、なかなか白熱した演奏が楽しめます。

全曲チックが作曲してるので、なんとなくリターン・トゥ・フォーエバーの延長線的な曲調になってるかと思う。まず1曲目から4曲目の「Quartet」は個々のインプロヴィゼーションが白熱しており、会話をするようかの演奏が聴けて楽しいです。「フォーク・ソング」はチックお得意のラテン・リズムの曲で、メロディーが名曲「スペイン」と同じぐらい良いですね。曲も演奏も素晴らしいのでほんと豪華な音です。

今は亡きマイケル・ブレッカーのスリリングな演奏はとても存在感があり、かなり耳に入ってきますね。評論家たちに機械的と馬鹿にされていたらしいが、だからといって冷たい音という感じでなく、しっかり感情のこもった正確な音というのが正しいかと思う。チックのリーダー作ではあるが、間違いなく主役はマイケルですね。

■メンバー
チック・コリア (p)
マイケル・ブレッカー (ts)
エディ・ゴメズ (b)
スティーヴ・ガッド (ds)

■曲リスト
1. Quartet No.1
2. Quartet No.3/Quartet No.2
3. Part 1 (Dedicated To Duke Ellington)
4. Part 2 (Dedicated To Duke Ellington)
ボーナストラック
5. Folk Song
6. Hairy Canary
7. Slippery When Wet
8. Confirmation

2012年10月27日 (土)

Paul Chambers - Bass On Top (1957年)

ポール・チェンバース ベース・オン・トップ

Paul Chambers (ポール・チェンバース)
Bass On Top (ベース・オン・トップ) 1957年

前作よりもチェンバースのベースの音色が濃い作品となったソロ3作目。ベースが全篇リードを取るという当時としては異例の作品です。管楽器奏者は今回いないのでベースの音がより目立ちます。チェンバースが主役ではあるが、ギターのケニー・バレルも活躍してますのでそちらにも注目を。

「ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ」はジャズ歌手、ヘレン・メリルで有名だと思うが、ここではもちろんチェンバースが歌メロを弾いている。このままチェンバースがずっとリードを取るのか不安だったが、ケニー・バレルもハンク・ジョーンズも前面に出てくれて一安心。哀愁あるメロディーのトラッド曲(だっけかな?)「懐かしのストックホルム」は、まずはケニー・バレルからスタート。そのあとチェンバース、ケニー、ハンクと続いて素晴らしいソロを聴かせてくれてこれは素晴らしい。ラストは曲の大半をベースがリードする「コンフェッシン」。これは渋くてベースがリードを取るにいい曲ですね。

この作品はベースをやってる人か、チェンバースのファンならすごく楽しめると思いますが、ケニー・バレルが参加したならケニーをメインにしたらもっといい作品になったんじゃないかなとちょっと思います。「ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ」はジャズ・ギタリスト、ジム・ホールがアルバム「アランフェス協奏曲」で同じく取り上げてるのと比べると、やっぱギターがメインのほうがいいですね。でもまあおもしろい作品なので、ベースの音が好きな人にぜひ聴いて頂きたい作品です。

■メンバー
ポール・チェンバース (b)
ケニー・バレル (g)
ハンク・ジョーンズ (p)
アート・テイラー (ds)

■曲リスト
1. Yesterdays
2. You'd Be So Nice To Come Home To
3. Chasin' The Bird
4. Dear Old Stockholm
5. The Theme
6. Confessin'

Paul Chambers Quintet (ポール・チェンバース・クインテット) 1957年

ポール・チェンバース・クインテット

Paul Chambers Quintet
ポール・チェンバース・クインテット (1957年)

名ベーシスト、ポール・チェンバースのリーダー作2作目。名盤「ベース・オン・トップ」と並ぶ名盤と言える作品で、ベースがリードをとるという異例の演奏がここでも聴けます。

注目はベニー・ゴルソンの「マイナー・ランダウン」や、スタンダード曲「朝日のようにさわやかに」での歌うかのようなリード・ベースは今聴いても斬新だが、けして変な感じになってないのがおもしろい。リードから一転バックに回るスリリングな演奏もよい。

この作品は次作「ベース・オン・トップ」と比べて実験的な要素は低くオーソドックスな感じなので聴き易いです。作品としての完成度はなかなか高く、チェンバースが残した数少ないソロ作の中では最高傑作と言ってもいいかもしれません。知名度では「ベース・オン・トップ」が上ですが、私はこのクインテットが好きですね。

■メンバー
ポール・チェンバース (b)
ドナルド・バード (tp)
クリフ・ジョーダン (ts)
トミー・フラナガン (p)
エルヴィン・ジョーンズ (ds)

■曲リスト
1. Minor Run-Down
2. The Hand of Love
3. Softly As in a Morning Sunrise
4. Four Strings
5. What's New
6. Beauteous
7. Four Strings (alternate take)

2012年10月23日 (火)

Wynton Kelly - Kelly Blue (1959年)

ウィントン・ケリー/ケリー・ブルー

Wynton Kelly (ウィントン・ケリー)
Kelly Blue (ケリー・ブルー) 1959年

ブルーというとケニー・バレルの「ミッドナイト・ブルー」が有名だが、ウィントン・ケリーのブルーも負けちゃいない。ビル・エヴァンスのように後ろへ回ることが多いが、それによってメンバーそれぞれの魅力を引き出すことができている。トリオ編成の曲ではケリーの素晴らしいブルース・フィーリングを存分に楽しむことができるなかなかおもしろい作品です。

代表曲の「ケリー・ブルー」は確かにいいが、ケリーのブルースを味わうなら2曲目「朝日のようにさわやかに」だ。この曲ではトリオ編成で渋い。歌ってるかのようなピアノの音に合わせてスキャットしたくなるようなそのフィーリングが最高です。ケリー作の「キープ・イット・ムーヴィング」はブルージーかつスィンギー。この曲も渋くてかっこいい。メンバーそれぞれのソロ・プレイも楽しく、これも代表曲と言えます。

個性的なプレイヤーが集まった作品ですが、パーフェクトと言える内容です。同時期の「ウィスパー・ノット」も素晴らしいですが、ブルース好きなら「ケリー・ブルー」に軍配が上がるでしょう。

■メンバー
ウィントン・ケリー (p)
ナット・アダレイ (cor)
ベニー・ゴルソン (ts)
ボビー・ジャスパー (fl)
ポール・チェンバース (b)
ジミー・コブ (ds)

■曲リスト
1. Kelly Blue
2. Softly, As In A Morning Sunrise
3. On Green Dolphin Street
4. Willow Weep for Me
5. Keep It Moving [Take 4]
6. Old Clothes
7. Do Nothin' Till You Hear From Me
8. Keep it Moving [Take 3]

2012年10月22日 (月)

Wes Montgomery - Boss Guitar (1963年)

ウェス・モンゴメリー/ボス・ギター

Wes Montgomery (ウェス・モンゴメリー)
Boss Guitar (ボス・ギター) 1963年

オルガン、ドラムによるトリオ作のたぶん第2弾。オルガンはメル・ライン(メルヴィン・ライン)が再び登場。この人はジミー・スミスと並んでもいいくらい良いサウンドを出してくれるのでかなりお気に入りです。ドラムは強い個性は無いが元気のよいドラミングが魅力のジミー・コブ。この2人との良い相性がウェスの魅力を最大限に引き出せているかと思う。1959年のトリオ作よりテンポが良く明るい曲が増え、演奏の雰囲気も楽しげなのがよい。

まず有名な「ベサメ・ムーチョ」を先頭にもってくるとはちょっと卑怯なと思うかもしれないが、この戦略は大成功。一気にこのトリオの魅力へとはまって行く。テンポよくスィンギーなアレンジにはかなり興奮させられる。「ディアリー・ビラヴド」のメロウなギターも素晴らしい。フィンガーピッキングならではの軟らかい音がすごく心地いい。スタンダード曲「酒とバラの日々」はウェスのスリリングなギターと渋いオルガンがかっこ良過ぎですね。ラストは甘いメロディーのバラード「フォー・ヘヴンズ・セイク」。ウェスの素晴らしいフィーリングは目を閉じて聴きたくなる。

ウェスのリーダー作の名盤はいろいろあるが、私はこの作品が最高傑作ではないかと考えている。ウィントン・ケリーのピアノとの相性もいいが、やっぱギターはオルガンとのほうが相性良く、また2人の素晴らしい演奏が最大限の魅力を発揮することに成功してるかと思います。

■メンバー
ウェス・モンゴメリー (g)
メル・ライン (org)
ジミー・コブ (ds)

■曲リスト
1. Besame Mucho
2. Dearly Beloved
3. Days of Wine and Roses
4. The Trick Bag
5. Canadian Sunset
6. Fried Pies
7. The Breeze and I
8. For Heaven's Sake
9. Besame Mucho (take 2)
10. Fried Pies (take 1)

2012年10月21日 (日)

Milt Jackson and Wes Montgomery - Bags Meets Wes (1962年)

ミルト・ジャクソン&ウェス・モンゴメリー

Milt Jackson and Wes Montgomery (ミルト・ジャクソン&ウェス・モンゴメリー)
Bags Meets Wes (バグス・ミーツ・ウェス) 1962年

ミルトとウェスという個性的なプレイヤーがタッグ組んだやや隠れた名盤。バック陣もなかなか凄く、全員が名プレイヤーでお気に入りの人達ばかりだったのでちょっと驚いた。一人一人の音が素晴らしく豪華な音と言える。音の配置も良いのでちょっとライヴ感もあるとこも良い。選曲はブルース系がけっこう多く、なかなか渋い作品となっている。

ミルトが奏でるヴィブラフォン(鉄琴)という楽器での演奏というと甘ったるいのが多いが、この作品は曲が渋めなのでかっこよく聴こえる。スリリングな演奏とブルージーなメロディーにかなり酔えます。ミルトのヴィブラフォンはウェスとの相性もよく呼吸もピッタシ。

注目の曲は「ジングルズ」でしょう。テイク9ってそんなに演奏しまくったの?と思うが聞いてみれば分かる。非常に楽しいのだ。スリリングでハイテンション、もうノリノリで全員の楽器による会話が大騒ぎ。きっと楽しみ過ぎてたくさん録っちゃったんでしょう。

スピーカーの左右から聴こえるサム・ジョーンズとウィントン・ケリー、あとその後ろのフィリー・ジョーもみんな主張あるプレイもするが、がっちりバックを固めた演奏のときも素晴らしい。サムのベースはけっこう目立つが、これが良いビートを生み出してるように思えて非常にグッジョブだと思う。ケリーのピアノは控え気味なとこが素晴らしい背景を作り出しているかと思う。あくの無い軽やかなソロ・プレイも流石ですね。

■メンバー
ミルト・ジャクソン (vib)
ウェス・モンゴメリー (g)
ウィントン・ケリー (p)
サム・ジョーンズ (b)
フィリー・ジョー・ジョーンズ (ds)

■曲リスト
1. S.K.J.
2. Stablemates
3. Stairway To The Stars (take 6)
4. Blue Roz
5. Sam Sack
6. Jingles (take 9)
7. Delilah (take 4)
8. Stairway To The Stars (take 2)
9. Jingles (take 8)
10. Delilah (take 3)

2012年10月20日 (土)

The Wes Montgomery Trio (ザ・ウェス・モンゴメリー・トリオ) 1959年

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The Wes Montgomery Trio (ザ・ウェス・モンゴメリー・トリオ) 1959年

ウェスの初期の傑作。ギター、オルガン、ドラムによるトリオ作で、ブルージーな曲が多く、演奏も非常に渋いのが特徴の作品です。ウェスのギターがたくさん聴けるので、得意のオクターヴ奏法をじっくり堪能できます。

スタンダードな「ラウンド・ミッドナイト」「イエスタデイズ」「ウィスパー・ノット」は非常にうれしい選曲で、ウェスのオクターヴ奏法とメルヴィン・ライン(メル・ラインかな?)のオルガンのベース音が響き渡るともう最高です。メルヴィンのオルガンはウェスのギターと相性が良く、「ボス・ギター (1963年)」でも素晴らしいプレイを聴かせてくれます。

ゆったりとした曲が多いのでちょっと地味に感じるとこもありますが、ゆっくり聴くに最高の作品ですので、夜ちょっと寝る前ぐらいに聴くといい気持ちになります。

■メンバー
ウェス・モンゴメリー (g)
メルヴィン・ライン (org)
ポール・パーカー (ds)

■曲リスト
1. Round Midnight
2. Yesterdays
3. The End Of A Love Affair
4. Whisper Not
5. Ecaroh
6. Satin Doll
7. Missile Blues
8. Too Late Now
9. Jingles
10. Satin Doll (Take 5)
11. Missile Blues (Take 5)

2012年10月15日 (月)

Red Garland - When There Are Grey Skies / レッド・ガーランド - ホエン・ゼア・アー・グレイ・スカイズ (1962年)

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Red Garland (レッド・ガーランド)
When There Are Grey Skies (ホエン・ゼア・アー・グレイ・スカイズ)1962年

プレスティッジでの最後の作品。名盤「グルーヴィー」と比べてしっとり系の曲が目立つ作品です。とくに1曲目のスローテンポな「ソニー・ボーイ」や、トラッド曲の3曲目「セント・ジェームス病院」の演奏がなかなかすばらしい。しっとりとしたメロディーと感情たっぷりのピアノのタッチには、そういえばこの人ボクサーだったなとふと思い出すと同時に少し驚く。こんな哀愁もだせるとは流石ですね。

上記の2曲だけでもお腹いっぱいになるので、他の曲がつまんなくなっちゃうかなと思う。それでもガーランドのピアノに魅了されるので外せない作品ですね。ガーランドはこの後、体調不良のためしばらく姿を消し、1970年代前半にカムバックします。

■メンバー
レッド・ガーランド (p)
ウェンデル・マーシャル (b)
チャーリー・バーシップ (ds)

■曲リスト
1. Sonny Boy
2. My Honey's Lovin' Arms
3. St. James Infirmary
4. I Ain't Got Nobody
5. Baby Won't You Please Come Home
6. Nobody Knows The Trouble I've Seen
7. My Blue Heaven (Previously Unissued)

Red Garland - Red Garland's Piano / レッド・ガーランド - レッド・ガーランズ・ピアノ (1957年)

レッド・ガーランズ・ピアノ

Red Garland (レッド・ガーランド)
Red Garland's Piano (レッド・ガーランズ・ピアノ ) 1957年

名盤「グルーヴィー」の次の作品で、姉妹作的な感じのする作品です。バックは引き続きポール・チェンバース (b)、アート・テイラー (ds)です。

「グルーヴィー」同様に得意のスィンギーな曲やブルージーな曲をやっているがインパクトに欠けるかもしれない。それでもガーランドのピアノの響きには魅了される。「グルーヴィー」を聴いてもっと聴いてみたいと思ったらこの作品と合わせて聴くのがベストかと思います。

■メンバー
レッド・ガーランド (p)
ポール・チェンバース (b)
アート・テイラー (ds)

■曲リスト
1. Please Send Me Someone To Love
2. Stompin' At The Savoy
3. The Very Thought Of You
4. Almost Like Being In Love
5. If I Were A Bell
6. I Know Why (And So Do You)
7. I Can't Give You Anything But Love
8. But Not For Me